オールオン4とは?
全部の歯をインプラントにすることをお考えの方へ
入れ歯が苦痛で、インプラントを考えている患者様や、部分入れ歯をしていて、残っている歯を抜歯する予定になっている患者様が、オールオン4とはインプラントについて調べていると、よく出てくるワードが『オールオン4』だと思います。
どうやら、インプラントが入ったら、すぐに噛めるようになるらしい・・・
とは言うけど、実際にはどんなものなのか?疑問に思っている方へ、今回は『オールオン4』について、詳しく解説します。
・オールオン4とは?
・オールオン4に適している人
・オールオン4に適していない人
・メリット・デメリット
こちらの4つの順にお話します。

〜どのような治療方法?〜
オールオン4は、一体どんなものなのでしょうか?
オールオン4とは、上顎に4本、下顎に4本のインプラントを入れて、そのインプラントを支えにして、連結した被せ物を入れて、早くて当日の夜から噛めるようになる治療を、オールオン4と言います。
患者様の体力、お口の中の状態によりますが、当日に抜歯→インプラント手術→インプラントの上部構造の仮歯をセット→当日の夜から食事開始と、このオールオン4は即日治療ができます。
通常のインプラント治療は、噛み合わせの力をかけるまでに、3ヶ月から6ヶ月の期間を要しますが、オールオン4のインプラントは、顎の骨の条件がいいところにインプラントを入れていること、長さがあるインプラントを入れていること、力が分散されやすいと言うことから、負荷をかけても問題がないと判断されています。
〜この治療方法が適している人〜
・総入れ歯で長年苦労してきた方
オールオン4は、入れ歯ではなく、全体が連結している被せ物になるので、入れ歯のように歯肉を圧迫して接することもなく、インプラントを支えとして固定しているので、歯肉が不快な感じはありません。
・顎の骨の量や厚みが比較的しっかりしている方
オールオン4を入れるためには、ある程度顎の骨がしっかりしていなければ、4本のインプラントを支えることが出来ません。
・ご自身の歯が無い、あるいは、残っている歯も抜く予定がある方
オールオン4は、歯が1本も残っていない方にのみ出来る治療です。

〜オールオン4が適さない方〜
・ご自身の健康な歯が多く残っている方
ご自身の健康な歯が多く残っていると、オールオン4は出来ません。
オールオン4ではなく、通常のインプラント治療となります。
・顎の骨の量や厚み、骨密度が低い方
オールオン4のインプラントを支える顎の骨に、量や厚み、骨密度が低いと支えることが出来ないので、事前の精密検査やCTの画像健診で、手術が可能かどうかを判断します。
・全身疾患などがあり、健康状態が良好ではない方
オールオン4の手術は日帰りで出来る手術ですが、手術になるので体力は必要です。
全身疾患がある場合、感染のリスクは高まります。
精密検査の結果で手術が可能かを、総合的に判断いたします。
〜メリット・デメリット〜
メリット…
・よく噛めるようになる
入れ歯が合わず、痛くて噛めなかった方からすると、噛み心地は以前とは比べ物にならないほど噛めるそうです。
・歯並びが整う
連結した被せ物なので、歯並びが美しく整います。
・当日に歯が入る
即日治療が可能なので、当日に固定式の仮歯を入れて帰宅することが可能です。
・手術回数が少なく済む
複数回に分けるインプラント治療ではなく、一度で上下のインプラント治療を終わらせるので、手術回数は1回です。
・費用と体力の消耗を抑えられる
複数回の治療、複数回の手術となると、費用も体力も消費しますが、オールオン4の場合は1回で終了です。
デメリット…
・費用が高額
保険診療では出来ない高度な治療となります。
材料費も含めて一度にかかる費用は安価とは言えません。
・オールオン4が出来る歯科医院が限られている
高度な技術と専門性を持ち合わせた、歯科医師と歯科衛生士が手術を担当します。
手術する設備も、スタッフも、全て整っている歯科医院は、全国でも限られます。
・全ての歯を抜歯する必要がある
オールオン4は、歯が1本も無い状態で行うインプラント治療です。
健康な歯を抜く、と言うことにならないよう、オールオン4にする前に、担当の歯科医師と相談することが必要です。
いかがでしたか?オールオン4について詳しく解説しました。参考にしていただけますと幸いです。