投稿日:2023年1月3日 | 最終更新日:2023年9月10日
インプラントの治療手順について、インプラント専門医が解説します。
インプラント治療について、もっと詳しく知りたい。
インプラント治療の手順を予め理解しておきたいなど、インプラント治療を希望している方の中でも、詳しい知識を蓄えておきたい方は多くいらっしゃいます。
今回は、インプラントの治療手順について詳しくお伝えをしていきます。
インプラントの治療の手順
〜前日準備〜
【患者様】体調を整え、お口の中のケアも今まで通りに行い、睡眠時間をたっぷりとって、手術当日に備えていただきます。
【歯科医院側】
手術に使用する機材の滅菌が済んでいるか、薬剤に不足はないか、インプラント手術に使用する機械に異常はないかの最終確認を行い、手術当日の術式や使用するインプラント機材や流れを、担当医、手術アシスタント、外回りアシスタントでカンファレンスを行い、動きや流れを再確認する。
〜手術当日〜
【患者様】
朝ご飯など、食事や水分補給をしていただけます。
服装は締め付けのキツくない、ゆったりしたもの、上半身は外科処置で血液が付着する恐れがあるので、万が一汚れても問題のない色のものを着用するようにしてください。
お化粧をされる場合に、お口周りのファンデーション、口紅はしないようにお願いいたします。可能であればノーメイクが好ましいでしょう。
手術前に、痛み止めと抗生物質の服薬をお願いする事がございます。(手術後の場合もあります)
【歯科医院側】
・患者様の到着後、体調を確認し、リラックスした状態でお待ちいただきます。
再度手術の同意を確認し、変わりなければ手術前準備に移行します。
血圧の測定をし、手術室にご案内して、ユニットチェアにお掛けいただきます。
・お口周りを消毒し、窓開き滅菌布をかけ、布が動かないように固定します。
・担当医、アシスタントは手術着に着替えオペ用手袋を装着し、清潔を守ります。
・浸潤麻酔をかけ、十分に麻酔が効いたことを確認します。その間の脈拍や血圧は、常時測れる機械のものの方が安心して手術が行えます。
・浸潤麻酔が効いたことを確認したら、手術スタートです。
・インプラントを埋入する術野がよく見えるように、口角鈎で口唇や頬粘膜を引っ張り、ライトを最大限に照らします。
・歯肉を切開していきます、出血がありますので吸引しながら術野を確保します。
・骨膜まで剥離をし、歯槽骨の頂部や側面の骨質を確認後、インプラントの埋入位置をステントを使用し確認します。
・埋入部位が定まったら、穴開けの開始です。
・手術用のマウスピース(ガイド)を装着し、インプラントドリルで顎の骨にインプラントを入れるための穴を開けていきます。
・深さ、直径を確認しながら穴を開け、インプラントが骨に固定しやすくなるために、顎の骨にネジを切っていきます。
・インプラントを埋め入れる穴が確保できたら、いよいよインプラント体を入れていきます。
・インプラント体を入れる時には、モードを変えて、ドリルの回転速度を遅く、お水をかけずに最適な深さまで埋め入れていきます。
・トルクと言って、適正な回転力をかけ、インプラントの頭の部分にヒーリーングキャップと言う、厚みの薄いネジの蓋をします。
・無事にインプラントを埋入できたので、歯肉を縫合して行きますが、切開したものをそのまま縫い合わせるには張りが強いので、減張切開をして、歯肉に少しゆとりを持たせて縫い合わせます。
・歯肉からの出血が止まるまで、しっかりと圧迫止血を行います。
ロールワッテに包んだガーゼを、強い力で噛んでもらうよう患者様に促し、止血を行います。
〜手術後〜
【患者様】
痛みを感じていないか、他に辛い事はないか確認していただき、ゆっくりと起き上がっていただきます。圧迫して止血を行いますが、当日はお口の中がじんわり血の味がしますので、圧迫するガーゼをお持ち帰りいただきます。
歯科医院からお伝えされる、手術後の注意事項を守り、安静にして、落ち着いてからご帰宅いただきます。翌日以降に、消毒を行いますのでお忘れなくお越しください。
【歯科医院側】
患者様の様子をよく確認し、手術後の注意事項をお伝えするのと、処方するお薬に関しても説明を行い、患者様の不安や疑問点がないことを確認して、ご帰宅いただきます。
以上が治療手順についてです、少しでもイメージが湧いていただきますと幸いです。
スマイルライン歯科・矯正歯科