投稿日:2023年1月9日 | 最終更新日:2023年1月11日
「インプラント手術後のセルフケア方法について」
インプラントの手術が無事に終わってから、その後の歯磨きはどうしたらいいのでしょうか?
手術が終わったばかりのお口の中では、いつも通り歯ブラシをするにも、傷口の腫れが怖いし、普段通りに歯磨きをしても大丈夫なのか?何に気をつければ良いか?という疑問でいっぱいになってしまうと思います。
手術後に、色々と説明をしてもらっても、手術が終わった安堵感で注意点をしっかり集中して聞くことが出来なかった、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、インプラントの手術が終わった後の、お家でのセルフケアの方法について、詳しくお伝えをします。
〜手術後、当日の過ごし方〜
消毒の効果のある、うがい薬を処方されるはずですので、そちらでお口の中全体に行き渡るように、サラッと優しくうがいをしてください。
食後や、歯磨き後、就寝前に行うようにしてください。アルコールは控えて下さい。
この際に、思い切りブクブクと、強いうがいは絶対にしないようにお願いします。
ブクブクと強いうがいをすると、傷口を治そうとするカサブタを剥がしてしまう恐れがあります。
【歯磨きは、インプラント手術をした範囲を避けて】
お口を上下左右の1/4に分けて考えます。
右上の奥歯のインプラント治療をした場合であれば、右上は避けて下の歯は全ていつも通りに磨きます。上の歯は、真ん中から左上の歯だけを磨くようにします。
当日は、就寝時に唾液と混じって少量の出血で枕に血がついてしまう場合がまれにあります。
枕にタオルを敷くなど、寝具を汚さぬようにしてください。
〜翌日の過ごし方、ケア〜
手術翌日は、消毒の診療予定を組む歯科医院がほとんどです。
その際に、インプラント治療をした傷口の消毒と、手前や奥の歯の消毒もします。腫れが少しあることもあります。
手術をした本数や場所も含めてですが、その時の傷口の様子で、歯磨きをする時に、どこまで歯ブラシを当てても良いかという明確な指示がありますので、確認するようにしてください。
※基本的には、インプラントの手術をすると、その周辺は糸で縫ってあるので、歯ブラシが糸に引っかかってしまう危険性を考えると、その手術部位付近は触らないようにお願いをしているところが一般的です。
手術したところとは関係のないところの歯磨きは慎重に、うがい薬での消毒も忘れずに継続して行い、お口の中の清潔を守ってください。
〜抜糸した後(7日後)以降の注意点〜
歯科医が抜糸をできるほどに歯肉が回復していれば、インプラントの手術をした周囲の歯肉が落ち着いてきているという証拠です。
ですが、歯ブラシをいつも通りに当て始めても大丈夫!というまでには、まだまだ至っておらず、歯肉はとてもデリケートですので、もう少しの期間、優しく歯ブラシを当ててください。
そこでおすすめされるのが、毛先の柔らかい歯ブラシです。
『ソフト』のさらに上を行く『エクストラソフト』の毛先の柔らかさの歯ブラシを処方されると思います。
オススメ歯ブラシ:GCルシェロOP-10
こういった、術後に特化した歯ブラシを使用してインプラント周りを歯ブラシで磨いていきましょう。慣れるまでには時間がかかりますし、とても慎重に歯磨きをしていただきたいので、鏡で見ながら、歯ブラシが今どこにあたっているのかを確認しながら歯磨きをすることをオススメします。
磨きにくい場所とすると、インプラントの手術をした場所の両隣の歯は、汚れがとても着きやすい状態になります。意識して磨きましょう。
〜まとめ〜
インプラントの手術が無事に終わっても、歯が磨けていない、きれいな状態ではないお口の中の環境だと、インプラントが細菌感染を起こし、上手に顎の骨に定着しない、という恐れもあります。
そうならないためにも、
・お口の中は常に清潔な状態でいること
・抜糸後からは柔らかい歯ブラシで、インプラントの周囲の歯の汚れを落とすこと
・うがい薬での消毒を行うこと、もちろん禁煙です。
これら3つのことに気を付けて、インプラント手術後のセルフケアを行うようにしてください。
的確なセルフケアで、インプラントとお口の中の状態が健やかに保てることを祈っています。
歯周病のメインテナンスも口腔内の細菌を減少させるためにとても大切です。