投稿日:2022年12月26日 | 最終更新日:2023年1月11日
巷に広がるインプラント治療のトラブル
昨今、インプラント治療を行っているという歯科医院の数は、増加傾向にあります。
外科治療の中でも、とても精密で高度な技術を要するインプラント。
そんな治療が故に、熟練した技術と、多くの臨床経験を持ったインプラント専門医がいる歯科医院で、安心してインプラント治療を受けたい!と思うのが常ではないでしょうか。
しかし、金額で選んで失敗してから相談に来られる方もチラホラと・・・
インプラント治療について調べていると、インプラント失敗などと、後ろ向きな検索ワードが出てくることもあると思います。
まさか自分が受けたインプラント治療が、失敗しているのではないだろうかと心配になって検索している方もいるかも知れません。
そこで、インプラント治療が失敗する理由について、詳しくお伝えして行きます。
インプラント治療が失敗する理由
- 事前の検査が不十分だった
- 顎の骨とインプラントが定着しなかった
- インプラントを管理する協力体制が取れなかった
- 被せ物の力のコントロールができていなかった
1つずつ順番に解説して行きます。
- 事前の検査が不十分だった
こちらの失敗に関して、患者様が思い当たる症状は
・痺れや麻痺が残る
・痛みが取れない
・隣の歯が痛む
・インプラントが入れられなかった
こちらのいずれかになります。インプラント治療を行う際に、レントゲンのお写真だけではなく、CTを撮影し、精密な画像診断をします。顎の骨の中には、大きな神経が通っていることもあり、それを傷つけると痺れや麻痺が起こります。
隣の歯とのスペースも十分に取って手術を行いますが、たまに歯の根の角度が曲がっている場合もあり、インプラントで隣の歯の根を傷つけてしまうというトラブルもあります。
そんなトラブルを起こさないためにも、CTでの精密な画像診断はとても重要と言えますが、こうした検査を怠ってしまうと、トラブルが起こる場合があります。
- 顎の骨とインプラントが定着しなかった
インプラントが顎の骨に定着をして、初めてインプラント治療は成功と言えます。
インプラントが何らかの理由で感染してしまったり、インプラントを入れる顎の骨の骨密度に問題があったり、アレルギーの問題などでインプラントが定着しないというトラブルが発生します。
- インプラントを管理する協力体制が取れなかった
インプラント治療を終えて、安心してしまう患者様は多くいらっしゃいます。
ですが、インプラント治療は、入れてからがスタートです。
インプラントは、天然歯に比べてデリケートですので、ホームケアとプロフェッショナルケアが欠かせません。
ご自身での毎日のケアをしっかり行えるか?
歯周病のコントロールは出来ているか?
定期検診でのクリーニングを確実に行えるか?
これらのことを患者様に協力してもらい、二人三脚で達成していかなければなりません。インプラントを入れて終わり、クリーニングも定期検診も行わない。ということであれば、インプラント治療は成功とは言えません。
- 被せ物の力のコントロールができていなかった
インプラント治療が終わり、被せ物まで入った後に、インプラントの被せ物が壊れてしまった時です。
インプラントは、天然の歯のように、歯の根と顎の骨の間にあるクッションの代わりになる、歯根膜はありません。
ですので、強い力で噛み合ってしまいやすく、被せ物が欠けたり壊れたりする事があります。
被せ物が壊れるだけならまだしも、噛み合う力が強すぎて、インプラント本体からダメになり、インプラントが脱落することもあります。
噛み合わせは、微妙に変化します。インプラント治療を終えて、定期検診の際に必ずチェックを行い、力のコントロールをしてもらえる歯科医院が安心です。
以上がインプラント治療が失敗する理由についてでした。
インプラント治療を成功させるためにも、インプラントの手術前、手術後、治療が終わった後のフォローで上記の4点を徹底している歯科医院を探す事ができると、インプラント治療の成功への近道が見えてくると思います。
リスクを下げるためには、歯を失った原因を精査し歯周病の適切なメインテナンス診療をしっかり受けたりする事も必要です。
手術はCTとシミュレーションソフトで術前にしっかり診断し位置決めをした上で、リスクの少ない手術用マウスピースにてガイドサージェリーを行う必要があります。