投稿日:2022年12月26日 | 最終更新日:2023年9月10日
インプラント治療で痛みを避けるには。
「インプラント治療は痛いと聞いた事があるので、躊躇しています。」
患者さんからのご相談で、インプラント治療をするか、どうしようか、迷っているときによく伺うのが、インプラント治療に関する痛みについてです。
痛いたい事、怖いことは、極力避けて通りたい気持ちが通常です。
・インプラント治療がなぜ痛いと言われているのか?
・一体インプラント治療では、どんな時に痛みを感じるのか?
こちらについて、詳しくお伝えして行きます。
それを知るだけでも、インプラント治療に対して理解を深める事ができます。
Qインプラント治療はなぜ痛いと言われているのか?
A手術の内容や術者の技量、傷の範囲、痛みの感じ方で、痛みに大きく差があるからです。
インプラント治療では、インプラントを顎の骨の中に埋め入れる手術だけでは、強い痛みが出ることは、一般的には無いと言われています。
インプラントの手術で痛みを感じるのは、
・インプラントを入れるために歯肉や粘膜を切開する時に、軟組織が感じる痛み→麻酔が効いてない(術者の技量不足)
・顎の骨の中に通っている細い神経が傷ついたところの痛み
こちらの2つです。顎の骨自体には、痛みを感じる器官はありません。
手術の内容として、インプラントを入れる手術をする際に、顎の骨が足りない部分に人工の骨を盛り足す手術を追加したり、上顎洞の底部を挙上させたりと、顎の骨に直接アプローチをする方法を追加した場合には、インプラントを入れる処置だけに比べると、痛みや腫れが長く出やすいです。
インプラントを入れる本数が多い場合や、広範囲に歯肉を切開するなどの処置を行うと、歯肉などの軟組織のダメージが大きく、痛みや腫れが長く出やすいです。
しかし大半の方が、痛み止めを服用して、痛みのコントロールができます。
ですが、インプラントの手術が上手くいかなかった、術後の予後が悪い、感染してしまったなど、インプラントがうまく定着しないトラブルが発生した際には、痛み止めを服用しても全く効かないほどの強い痛みが続く事があります。
Q一体インプラント治療では、どんな時に痛みを感じるのか?
インプラント治療では、手術の治療の最中に痛みを感じることは、麻酔を使用しているのでほとんどありません。ですが、まれに麻酔の効きが悪い方、麻酔が切れるのが早い方がいらっしゃいますので、痛みがないかを確認しながら手術を行います。
痛みに弱い、手術はしたいけど恐怖感が勝ってしまう、という方には静脈内麻酔鎮静法と言って、お昼寝をしているような感覚の間に、インプラントの手術が終われるといったような麻酔の設備を常設している歯科医院も有ります。スマイルライン歯科・矯正歯科では対応可能です。
インプラントの手術後、麻酔が切れて痛みを感じる場合。麻酔が効いている時には、痛みは一切感じませんが、麻酔が切れてくると、手術で傷口になっている軟組織や、顎の骨の中の細い血管などの、痛みを感じる部分に、傷みが出てきます。
麻酔が切れて痛みが出ないように、手術直後や、手術前に痛み止めなどのお薬を服用してもらい、痛み止めが効くまでのタイムラグを阻止する方法を取っている歯科医院が大半です。
インプラントの手術後、1週間から10日ほどで、歯肉を縫っている糸を抜糸します。
その際に、痛みに敏感な方や、手術した範囲が広範囲で何針も縫合している場合、糸が深いところまで入っている方には麻酔を行いますが、麻酔をせずに抜糸することがほとんどです。
その際には、糸を抜く際に「ピリっ!」と患部が痛む事がありますが、痛みは一瞬です。
インプラントの手術後、傷口が治まり、経過が良好で、服薬も飲み切って落ち着いていれば、激しい運動や、アルコールを飲用するなど、血流が急に良くなった場合に一時的にズキッと痛みが出ることはありますが、これに関しては正常の範囲内なので、安心してください。
以上、インプラント治療が痛い理由について、詳しくお伝えさせていただきました。
インプラント手術は術者の技量と経験によって大きな差が出ます。手術はインプラント専門医にお任せ下さい。