投稿日:2023年1月23日 | 最終更新日:2023年9月10日
インプラントは何で出来ているのでしょうか?
インプラントは一体どのような素材で出来ているのでしょうか?
顎の骨の中に入れることができ、長期間何も問題なく、常に潤っていて、酸性やアルカリ性に傾く過酷なお口の中に存在し、他の歯と同様にものを噛むことが出来る素材です。
インプラントの完成形は、大きく分けると3つのパーツに分かれています。
1つ目は、「インプラント体」
2つ目は、「インプラントアバットメント」
3つ目は、「インプラント上部構造」
これら3つに分けて、
・どのような役割なのか?
・使用されている素材は?
これらをご説明します。
- インプラント体
〜どのような役割なのか?〜
インプラント体とは、顎の骨の中に埋め込み、顎の骨の中に定着させます。
インプラントの土台になりますので、これが顎の骨にガッチリと結合するかどうかで、その後のインプラントの寿命が変わってきます。
顎の骨に結合する期間が、下顎は3ヶ月、上顎は6ヶ月と言われています。
〜使用されている素材は?〜
インプラント体に使用されている素材は、
・純チタン
・チタン合金
インプラント体の表面に、顎の骨と結合しやすくするために、さまざまな加工が施されています。それが、各メーカーにより様々で、顎の骨とインプラント体のくっつきが早くなるようにと、各社研究を重ねています。
顎の骨の中に、金属が入っているのに、それは異物として判断されないのか?という疑問もあると思います。金属は、表面に酸化膜が貼りますが、チタンは金属の中でも酸化しやすく、表面に酸化皮膜を貼るので、腐食しない性質があると言われています。そのおかげで、生体親和性が良く、チタンは受け入れられやすいようです。
- インプラントアバットメント
〜どのような役割なのか?〜
インプラントアバットメントは、インプラントの本体と、インプラント上部構造(被せ物)を接続するパーツになります。
インプラント体と歯肉とも接する部分になりますので、既製品を使用することもあれば、アバットメントから製作し、カスタムメイドをするアバットメントもあるほど、とても重要な場所になります。
歯肉からの立ち上がりがキレイになっていないと、清掃性が悪くなり、汚れが溜まりやすくなる恐れもあります。
インプラント体が顎の骨に埋まっている方向と、上部構造(被せ物)を作りたい角度を調整することが出来る特徴や、前歯のインプラントの治療をする際に、歯肉との境目にアバットメントの色が浮き出ないように、色を白色で製作することも出来ます。
〜使用されている素材は?〜
・チタン合金
・金合金
・ジルコニア
・純チタン
です。アバットメントをカスタムメイドする場合には、金合金と、ジルコニアの場合がほとんどです。
- インプラント上部構造
〜どのような役割なのか?〜
インプラントの被せ物です、前歯や奥歯の被せ物で、ものを噛みちぎる、すり潰す役割を行います。通常の虫歯などで被せることになった被せ物の、土台が歯ではなくインプラントです。
〜使用されている素材は?〜
・ジルコニア
・セラミック
・金合金
インプラントの被せ物は、それぞれの歯によっても何を重要視するかで違いが有ります。
前歯などの、審美性にこだわる場合にはセラミックをオススメされる場合が多いです。
奥歯などで強度を持たせたいけど、白くしたい、という場合であればジルコニアをオススメされる場合が多いです。
金合金は、奥歯で噛み合わせる力がとても強く、見た目には気にしないという方にオススメされる場合が多いです。
セラミックや、ジルコニアは、元々が陶材に使用される材料を、高温で焼き固める方法の白い被せ物なので、ある程度の強度はありますが、金属に比べると強度は劣る傾向があります。
いかがでしたか?インプラントは何で出来ているのか。素材をパーツに分けて説明させていただきました。参考になりますと幸いです。