投稿日:2023年1月3日 | 最終更新日:2023年11月3日
インプラント治療について体への影響についてのご質問です。
「インプラント治療を受けたいと思っています、歯がないところに新しい歯ができるのはわかったけど、口の中だけでなく、身体にも影響はありますか?」
今回は、インプラントを入れたことによって、他にも影響が無いのか?気になっている方の質問にお答えします。
インプラントは、歯を失ったところを補うための治療方法の1つです。
人工の歯の根(インプラント体)を、顎の骨の中に埋め込む治療方法ですが、一体からだにはどのような影響があるのでしょうか?
〜良い影響〜
・噛み合わせが整う
今まで、歯が失われていたりする不調から、正常に噛めなかったため、他の歯で無理して噛んでいた状態が、インプラントを入れることで噛み合わせが均等になり、噛み合わせが整います。噛み合わせが整うことで、全身に良い影響があります。
・噛む力が蘇る
噛み合わせが悪いと、自然と噛みやすいところを探すので、噛む場所がいつも同じになってしまいます。今まで力を入れて噛めなかったところが、しっかりと力を入れて噛めるようになります。弾力性のあるもの、歯応えのあるもの、硬いもの、粘り気の強いものなど、食べたくても食べられなかったものにチャレンジすることができます。
特に歯で悩まなかった、あの頃と同じような食生活が戻ってきたというお声は、インプラントを入れ、噛む力が蘇った方からよく聞きます。
・体のバランスが取れる
噛み合わせと、体のバランスは切っても切れない関係です。噛み合わせが整い、両方の奥歯でグッと噛むことができると、体のバランスまで整います。
アスリートでは特に顕著ですが、バランスが取れることで、体幹がしっかりとし、最大限のパフォーマンスを発揮できると言います。
・踏ん張ることができる
重いものを持ち上げなければならない時、満員電車で押されている時、子供を抱っこするときなど、生活の中では、意外と踏ん張らなければならないことも多くあります。
噛み合わせが整うことで、奥歯を中心に歯を噛み締めることができ、力まなければならない、いざという時に、踏ん張ることができます。
・転倒しにくくなる
インプラント治療で噛み合わせが整い、体のバランスが整うと、踏ん張りが効くので、転倒しにくくなります。
若年層の転倒は、さほど問題視されませんが、ある程度高齢者になってくると、転倒するだけで骨折することが増え、骨折する場所が悪いと、入院や手術は免れません。
・お顔の歪みが改善される
噛み合わせのバランスが悪く、噛める場所が限られていると、一箇所だけで噛むなどするので、お顔の筋肉も凝り固まってしまいます。
そうすると、お顔が歪み、だんだんと表情が固くなってしまうのです。
インプラント治療をして、噛み合わせを整えると、本来正しく使ってほしい筋肉を徐々に使えるようになるので、時間をかけて、お顔の歪みも解消されていきます。
インプラント治療をすると、お口の中だけではなく全身にも良い影響があることが分かりました。
その中でも、噛み合わせを整えることで、多くの良い影響が有るということが分かっていただけたのではないでしょうか?
インプラント治療は、失った歯を補うだけでなく、噛み合わせる機能を回復させる役割もあります。人のお口の中はとても敏感で、髪の毛1本入っただけでもすぐに異物だと反応します。噛み合わせも同じく、とても敏感で、何ミリではなく、ミクロンの単位で、高い、低いなどの違和感を感じる事ができます。
少しの噛み合わせの違いで、大きな違和感を感じるので、歯を1本失う事はとても大きな損失です。
インプラント治療で噛み合わせの機能を回復する時にも、噛み合わせの調整や、お口の全体のバランスを調和させることは、とても重要な課題と言えるでしょう。
スマイルライン歯科・矯正歯科
監修 大串 博
歯科医師臨床研修指導医
日本歯周病学会 専門医
日本口腔インプラント学会専門医
日本臨床歯周病学会 歯周病指導医・認定医 ・歯周インプラント指導医
日本顎咬合学会 認定医
日本アンチエイジング歯科学会認定医
日本歯科医師会認定産業歯科医
インビザラインダイヤモンドドクター
日本審美歯科学会会員
日本血液学会会員
点滴療法研究会会員 高濃度ビタミンC点滴療法認定医
日本歯科医師会会員
「鬼手仏心」
歯科医になった時からの座右の銘です。
生涯常に研修・精進、メスを置くまで終わりのない道を登り続けます。